差分値に注目したエッジ抽出のための差分探索フィルタの提案と性能評価

摘要

大量のCT画像を読影する医師の負担を軽減し，また見落としを防ぐために，肝臓CT画像領域では，肝腫瘍の自動検出と判別を対象としたCAD（コンピュータ支援診断）システムの開発が望まれている．本研究では，肝腫瘍領域と他の肝臓組織のCT値の差に注目するという発想に基づき，“差分探索フィルタ”を開発した．提案したフィルタを評価するために，初期の検討として，代表的なエッジ検出フィルタであるLoGフィルタとの比較·考察を行った．人工画像におけるエッジ抽出精度を評価した結果，真のエッジとのズレは，平均に1.98［pixel］であった．