一軸性関節による肋骨運動の制約付き2D-3D位置合わせ精度の評価

摘要

呼吸機能障害には，肺の局所的な運動として現れる症例があるが，従来の肺活量検査では肺全体の定量評価に限られている．我々はこれまでに，各肋骨の運動からの呼吸機能の解析に着目し，高時間分解能·低被曝に各肋骨の3次元運動を計測するための，X線動画像とCT画像の一軸性関節による肋骨運動の制約付き位置合わせ手法を提案している．本研究では，実際の臨床プロトコルでの適用可能性を示すために，8症例の呼気吸気CT画像セットを用いたシミュレーション実験で，一軸性関節による制約の妥当性および精度の評価指標の検証を行い，実際の臨床プロトコルで撮影された8症例のX線動画像およびCT画像を用いた評価実験を行った結果を報告する．