計算機シミュレーションによる信号を用いた低燃費走行の評価

摘要

近年早めのアクセルオフ、ふんわり加速などのドライバ自身の車両操作による実用燃費改善の効果が注目されている。また一般に燃料消費量は、特に一般道路においては信号による停止、および再加速に大きく影響を受ける。したがって車両が走行経路上の信号スケジュールを取得することにより、信号による停止や必要以上の加速の回数を抑制することができれば、大幅な燃料消費量の削減が期待できる。しかしこのような低燃費走行は周囲の交通状況や信号スケジュールに依存しうるため、交通状況によっては計画通りに走行が行えなかったり、逆に他の交通に影響を与えてしまったりすることが懸念される。そこで本稿では計算機による交通シミュレーションによって、低燃費走行の燃費削減効果および他交通への影響を交通状況を変化させながら調査する。