MPLSを用いたスケーラブルなQoS保証Mobile IPv6通信方式

摘要

モバイルインターネットの普及が進むにつれ、移動する端末に対しても映像通信などのリアルタイム通信を行う、QoSを保証するモバイル通信の実現が求められると考えられる。 このようなQoSを保証するモバイルを実現するために、現在いくつかの検討が行われているが、いずれもMobile IP固有のノードのはかに、途中のルータ(RSVPルータやMPLSルータも含む）が、移動ノード（MN）と通信相手のCNのペアに関する個別の情報を管理する必要がある。これはバックボーンのルータに対しては大きな負荷になると考えられる。 これに対して筆者らは、MNの外部リンクにVirtual FAを導入して、MNの使用帯域などの詳細なQos情報を、CN、VFAのみに行わせ、その他のルータには詳細情報を管理させないという、Mdbile IPと同程度のスケーラビリティを持つQoS保証モバイルIP通信方式を検討している。 本方式は、MPLSを用いてCN／VFAの間にふと束の帯域保証LSPを確立し、その中に個別のMNと固定ホストのQoS保証通信用のPathletと呼ぶ細いコネクションを確立するという二重の構造を用いる。 バックボーンを構成するMPLSルータはふと束のLSPのみを管理し、Pathletの管理はCN/VFAのみに行わせることにより、スケーラビリティを実現している。 本稿ではこの方式の詳細について述べる。