水滴を用いた自由空間内での視温覚統合情報提示に関する基礎検討

摘要

本研究では，見て·触れて楽しむ空間型ディスプレイとして，水滴を用いた視温覚ディスプレイを提案する．本ディスプレイでは，直径3μm程度の複数の水滴（以下，『水滴群』と呼ぶ）を平面状に配置して落下させ，垂直下方からプロジェクタにより水滴群に映像を投影し，落下位置に同期させてプロジェクタから投影する映像を切り替えて視覚的表現を行う．加えて，この水滴群の各水滴の温度を，ニクロム線を用いてコントロールすることにより，同時に温度表現を行う．本稿では，上記ディスプレイ実現の基礎検討として，水滴の加温·冷却特性，ならびに各水滴の温度が異なる水滴群に対してプロジェクタで映像を投影する際の課題と解決方法について述べる．