頭部に固定した超小型カメラを用いた輻輳性眼球運動の計測

摘要

簡単な手順で3次元空間における注視点位置の取得が可能な視線追跡メガネの開発を目指し，超小型カメラを用いてヘッドマウント型の視線計測装置を試作した．複数の視標注視により眼球回転中心位置を推定する方法に基づき左右両眼の瞳孔中心から各眼の視線ベクトルを決定し，視線の水平·垂直方向の回転角と輻輳角を推定したところ，左眼及び右眼撮影用の2台のカメラの相対的な位置と姿勢が未知の条件下においても5点の視標注視による簡便なキャリブレーションで共役性及び輻輳性眼球運動の計測が可能であることがわかった．