クリーンルーム空気中の化学成分分析技術：サンプリングから測定までの微量化学分析技術の概説

摘要

クリーンルームの空気の化学成分濃度は、ケミカル対策を施していないクルーンルームにおいても、通常の室内よりも桁違いに少ない。 これは鉄や亜鉛などいわゆる常在元素は、空気中の塵埃などに付着しているため、高性能フィルタで塵埃をほぼ100％除去することにより低減されるからである。 ケミカル対策を施したクリーンルームでは、さらに化学成分の濃度が低く、ppbからpptレベルである。 そのために、各種の高感度分析計を用いることになるが、その取り扱いには十分な注意が必要である。 ここでは、現在実施しているクリーンルーム空気中の化学成分分析について、サンプリング方法、分析装置や分析上の注意点などについてまとめた。