ワイヤレス充電に向けた高効率の送電/受電IC：充電可能な領域は従来の約4倍

摘要

ワイヤレス充電において，携帯型電子機器と充電器の相互運用性を実現するWPCの「Qi（チー）規格」．すでにスマートフォンやデジタル·カメラ，充電器などで適用が始まっており，市場は順調に拡大している．将来の見通しは明るい．日本テキサス·インスツルメンツ（TI）は，「2014年頃から，ワイヤレス充電市場は加速度的に伸びていく」とみている．こうした成長市場に向けて，多くの半導体メーカーが対応ICを製品化している．TIもその1社だ．その同社の最新製品が送電IC「bq500410A」と受電IC「bq51050B」である．特長は，充電可能な領域を大幅に広げられる点にある．同社従来の送電ICで呼，1個のコイルを用いる方式を採用しており，充電可能な領域は18mm×18mmにとどまっていた．発売した送電ICは，3個のコイルを使う．このため，充電可能な領域は70mm×20mmに広がる．従来の約4倍である．