クリーンルーム用シリコーン系シーリング材：ウェハ吸着物質の少ないシーリング材の開発

摘要

各種電子デバイスの高集積化に伴い、半導体、フラットパネルディスプレイ関連を開発·製造するクリーンルームでは、粒子状汚染物質の対策は不可欠となっている。 また、電子デバイスの静電気に対する敏感性も年々厳しくなっており、静電気放電(ESD)対策がさらに重要となっている。 粒子状汚染物質としては、低分子環状シロキサンやDOP、DBP等の可塑剤、トルエン、キシレン等の溶剤、有機系燐化合物等が挙げられ、シリコンウエハや液晶基板に付着し、製品の品質に悪影響を与えている。 このため、汚染物質が少なく、帯電防止パネルに対して良好な接着性有するシーリング材の開発が求められている。 耐候性、耐熱性、電気特性及び作業性に優れるシリコーン系シーリング材は、目地シール、ダクト·配管気密シール、フィルター周辺部や半導体製造装置等に供給される電気·ガス等のユーティリティー配管のシール、電気·電子部品の接着、シール等に数多くの実績を持ち、上記課題を解決できれば、クリーンルーム用シーリング材としての期待は大きい。