無負荷時消費電力7mW，AC100Vから安定したDC電圧を簡単に得られる：DC最大170V入力，DC12.5V出力の電源モジュール BP5074

摘要

多くの電子回路の電源は，安定化されたDC12～24V程度の電圧を必要とします．バッテリではなく商用電源(AC100V)をこの電源電圧に変換して動作する機器（AC機器）では，容積の大部分を電源回路（AC-DCコンバータ）に占められています·電源回路の中でも，特に大きな部品はトランスです．電源回路には，絶縁型のものと非絶縁型のものがあります．AC機器の中には2次側を絶縁する必要のないものもあり，この場合は絶縁用トランスは不要です．非絶縁型を使う際の注意点については，コラム(pp.180～181)を参照ください．今回紹介する非絶縁型電源モジュールBP5074（写真1）は，高さ19.5×幅28.2×厚さ9.9mm（最大値）のパッケージに，入力側の整流回路などを除く，スイッチング·レギュレータのほとんどの部品（コイルを含む）を内蔵しています．また，無負荷時（待機時）の消費電力が7mW（出力DC12V，0mA時）なので，1次側の電源スイッチを省略する設計も可能です．非絶縁型のAC機器の小型化と，開発期間の短縮に効果を発揮します．ここではBP5074の，使い方と，低い待機時電力を活かした応用例として，リモコンで遠隔操作できるミニ照明灯の製作しました．