伝送ラインの特性インピーダンスやひずみを簡単に計算できるフリーの高周波電卓ソフトウェアAppCAD

摘要

AppCADは，高周波回路設計のときに手軽に使える電卓のようなツールです．マイクロストリップ·ライン，ストリップ·ライン，コプレーナ·ラインなどの各種伝送ラインのインピーダンス計算だけでなく，3次相互変調ひずみレベルとキャリア·レベルから3次インターセプト·ポイント(IP{sub}3)の計算などができます．受信機システムを設計するときに計算する雑音指数やIP{sub}3もこの電卓ソフトウェアで求めることができます．このソフトウェアは，下記アジレント·テクノロジー社のホームページ（図1）からフリーでダウンロードできます．ファイル容量は約15Mバイトです．http：//www.hp.woodshot.com/ 本稿を執筆している時点での最新バージョンは3.0.2です．Ver.3.0.2の対応OSは以下のとおりです．Windows 2000/XP/NT4（Service Pack 6以降），Windows Me／98／95 ver．4.00.950c以降Ver.3.0から，5パラメータ解析ツールが追加されました．これは，外部からSnPファイル（Touch Stone 形式のファイル）を読み込み，スミス·チャート上に表示したり，高周波アンプのSパラメータ·データから，安定係数を計算したり表示できるツールです．AppCADには，今回紹介したツール以外にも，いろいろと便利なツールが含まれています．高周波システムを設計する際，初期段階の検討で，ちょっとした電卓代わりに使えて便利です．ぜひ試してみてください．