部品をのせる板から機能を内蔵する板ヘ進化するプリント配線板技術

摘要

日本プリント回路工業会(JPCA)は，日本におけるプリント配線板（printed wiring boarも以降PWB）の市場規模を示す統新資料を公表しています．JPCAが統計整備を開始したのは1972年です．プリント配線板の市場規模として1972年以来の金額ペースの推移を示すと，図1のようになります．プリント配線板業界は，エレクトロニクス産業の発展とともに1991年までは順調な成長をとげ，その市場親模（総売り上げ）は約1兆円となっています．その後，バブル経済が崩壊し，この業界も低迷を余儀なくされましたが，再び1兆円離回復してきました．しかし，2002年には米国のIT (information technology）不況の影響を受けて，7,310億円まで後退しました．以下に，JPCAのデータをもとにプリント配線板の種類や材料の動向を整理していきますが，現在プリント配線板の中で大きく伸びている分野は，多層プリント配線板とフレキシブル·プリント配線板であることがわかります．特に2003年におけるビルドアップ·プリント配線板の生産額は，多層プリント配線板全体の29、8％を占めています．