電子楽器＆エフェクタ回路集 第13回 3Dサラウンド·エフェクタ「ディメンション」

摘要

ディメンションやサラウンドと呼ばれる空間系エフエクタは，コーラス·エフェクタの一種です．ライブやレコーディング時に音環境を立体的に再現するために使われます．左右2対のスピーカで再生し音の広がりを生成するエフェクタです．演奏家のレコーディング現場では，表1に示すようにいろいろな方法で収録が行われています．シンセサイザなど電子楽器の出力をライン経由で録音すると，マイクで収録した音に比べると音に厚みがなく平面的で，ステレオ音源の中では，その楽器だけ孤立した感じになりがちです．こうしたとき，空間系のエフェクタのディメンションやサラウンドを使用すると，ステレオ音場でも自然な音の広がりが作れるので，電子楽器が陥りやすい平面的な音を改善するために有効です．