導体で発生する3次相互変調ひずみのFDTD解析

摘要

導体のマイクロ波帯相互変調ひずみ特性に関する解析手法として，電流による非線形電界を考慮したFDTD法を提案している．本報告では3次非線形項のみを考慮し，その係数を実験により決定した場合の結果を示している．また計算時間の短縮には，非線形性材料および線形材料の時間応答の差分から周波数応答を取得する方法が有効であることも示している．数値解析結果では，先端開放同軸管を用いる線状導体の特性評価システムにおいて，解析結果と実験結果がよく一致することを確認している．マイクロストリップ線路については，整合系測定システムを仮定した場合，解析結果は実験結果と同様な傾向は示すものの，誤差が大きくなる結果となった．