BOCDA法による平面光回路内のブリルアン周波数シフト分布の測定

摘要

ブリルアン散乱を利用した分布型光ファイバセンサであるブリルアン光相関領域解析（BOCDA）を用いて、平面光回路（PLC）内の導波路特性を分布的に測定した。PLCはμmオーダの断面をもつ光導波路からなる光集積回路であり、光ネットワークに欠かせないデバイスである。本稿では、PLC測定に特化した実験系を作成し、5.9mmの高い空間分解能を維持したまま、標準偏差0.34MHzの高い精度で、PLC内部のブリルアン周波数シフト（BPS）分布を測定することに初めて成功したことを報告する。PLC内部のブリルアン周波数シフト分布の測定結果から、ブリルアン周波数シフト分布とPLC導波路の形状との対応について考察を行い、内部の歪や、光が実際どのような経路を進んでいるのかを評価した。