配管の腐食と対策：炭素鋼製配管腐食に対する材料側からの対策＜炭素鋼の腐食と防食（溶接部の防食を中心として）＞

摘要

種々のプラント·設備に使用される配管として多用されているのは、通例炭素鋼製の電縫鋼管(SGP, STPG)である。 炭素鋼の耐食性は、銅合金、ステンレス鋼、純チタン等に比較して劣るため、主として腐食環境のマイルドな淡水（工業用水、水道水等）を輸送するための配管に使われることが多いが、実際には海水配管として使用される場合もある。以下、炭素鋼の腐食に及ぼす環境要因の影響、ついで実際の配管に見られる母材および溶接部の腐食とその材料側からの対策とについて述べる。