高炉スラグ微粉末を多量に利用した長寿命コンクリートのCPC梁の曲げ性状

摘要

インフラ施設の長寿命化は，「環境保全と経済活動や豊かな生活が両立する持続可能な社会」の実現をめざしている我が国にとって重要な課題である。コンクリート構造物は，インフラ施設の主幹を占め，耐久性の高いコンクリートの製造が，特に使用材料と配合の選定を考慮する観点から，近年は種々に報告されている。なかでも，セメントの代替としての高炉スラグ微粉末は，CO2の削減と高耐久性を両立できる材料として期待されている。しかしながら，セメントに対する置換率が高くなると著しく強度発現が遅くなることなどから，これまで低い置換率の利用に留まってきた。