ISO9001の公共工事への適用状況について

摘要

ISO9001は，より良い品質の製品を作るための国際規格である。 その認証を取得した企業においては，品質を自主的に管理し，不具合があれば継続的に是正する仕組み（品質マネジメントシステム）が構築される。 国土交通省では，公共工事等の品質の確保を図るため，平成6年度からISO9000sの公共工事への適用性について，パイロット工事の実施を含め検討を進めてきた。 これらの検討結果を踏まえ，公共工事の品質水準を一層の向上を目指す観点から，平成12年度から14年度にかけて試行工事を実施した。 その検証結果をもとに，平成16年9月から工事の品質確保と事業実施の一層の効率化を図る観点から，ISO9001認証を取得している請負者の品質マネジメントシステムを活用した，工事における監督業務の取り扱いを定めている。 本稿では，その取り扱い内容を中心に，その実施状況について報告する。