「レディーミクストコンクリー卜工場排出水の六価クロムイオン濃度管理の手引き」について

摘要

レディーミクストコンクリート工場（以下，生コン工場という）では，トラックアジテ一夕や戻りコンクリート，プラントのミキサ·ホッパ，骨材置き場，骨材用ベルトコンベアなどの生産工程から洗浄排水が発生する。 大部分の生コン工場は，図－1に示すように排水を練混ぜ水やトラックアジテ一夕，ミキサなどの洗浄水として再使用しており，工場外に排出するケースは少ないものとなっている。 生コン工場から公共用水域に排出する場合，生コンクリート製造業の用に供するバッチャープラントは「特定施設」となり，水質汚濁防止法の適用を受け，排水口において総理府令で定める排水基準を遵守しなければならない。また，生コン工場から排出水を下水道へ流す場合には，下水道法施行令に定める排水基準（総理府令で定める排水基準にほぼ同じ）を遵守しなければならない。総理府令で定める排水基準の中で，生コン工場の排出水に適用される有害物質の種類または項目は，セメントに起因する六価クロム化合物およびpH，スラッジに起因する浮遊物質量である。 このうち，浮遊物質量は脱水機または沈降処理により，pHは希硫酸等の中和処理により排水基準値をクリアできる。