特集にあたって自然と大気エアロゾルー古くて新しい課題－

摘要

昨今，産業活動にともなって排出される汚染物質系の大気エアロゾルによる人体影響や気候影響に，研究者の耳目が集まっている。 一方，太古の苦から，自然界からもエアロゾルは大気に供給され続けており，地球の気候の構成要素として，また海底堆積物など地質の形成要因として，われわれをとりまく自然環境の一要素であった。 したがって，日常の生活の中でその存在を強く意識する場面はさほど多くはないが，日本では風物詩や季語の題材など，文学を通じて文化的な面での構成要素にも関わっている。