有機合成反応によるチオール保護金ナノ粒子の表面修飾

摘要

金原子が集合した粒径数nmから数百nmの金ナノ粒子は，バルク状の金とは異なる物性を示すことが知られている。近年では，その粒子表面上に金と高い親和性を有するチオールの誘導体を吸着させることで，粒子に安定性と機能性を与えて，粒子と有機物双方の特性を活かした有機-無機ハイブリッドの太陽電池や液晶の材料および生体分子認識センサーなどへの応用研究が行われている。そのため，有機合成化学的にも機能性金ナノ粒子は研究対象となり得るものである。