エナミン誘導体の極性転換による炭素－炭素結合構築法

摘要

官能基の極性を逆転させる極性転換（umpolung）は，通常の化学的性質による反応では達成できないような化学変換を可能にする手法であり，これまでにベンゾイン縮合などにみられるシアノヒドリン法や，ジチアン法，Stetter反応などに代表される極性転換反応により，複雑な分子の合成が行われてきた。