ダブルクラッドファイバレーザーの開発

摘要

ダブルクラッドファイバレーザーは，高出力マルチモードレーザーダイオード光を励起光として利用することが可能な希土類ドープファイバレーザーである。 励起する元素にネオジウム（Nd）やイッテルビウム（Yb）を用いて，高効率な1μm帯発振が実現されている。 コアの導波路構造の設計により，発振光をマルチモードとシングルモードのどちらにすることも可能で，また単一偏波型も可能である。 発振光は高出力であると同時に，光ファイバから出射されるビームであるため非常に扱い易く実用的である。 当社では，フォトニック結晶ファイバ技術を活かした「エアホール型クラッド」をポンピングガイドのクラッドに採用したダブルクラッドファイバレーザーを開発した。 これにより，従来の樹脂クラッド型では実現できなかった高NA·高信頼性を実現することができた。 作製したYb添加ダブルクラッドファイバレーザーではスロープ効率63％を得た。 今後は，光源用·溶接用に活用される見通しである。