日本のものづくりと中小企業の活力：ルポ／町工場の底力－特殊材料の溶接は長年の経験と工夫から熟練技能でコストダウンと高品質溶接を実現

摘要

関西の町工場や加工工場の代表的な集積地として全国的にその名を知らしめている堺市。その南方向にある毛穴町近辺は，一昔前までは農業地帯であったのが，市内の再開発により，住宅地が拡がりはじめ，それにともなって現在では徐々に町工場や加工工場がこの地まで南下してきた。このような土地柄に加え，西に臨界工業地帯を控え，大阪和泉南線が走る準工業地帯のロケーションの中，近隣の機械屋やプレス屋から『溶接のお医者さん』として親しまれ，頼りにされている町工場がある。それが今回訪問した梅田工業だ。