スプリットビーム法を用いた魚群探知機－調査船向け計量魚群探知機の技術を漁船向け魚体長魚探へ

摘要

魚群を探知する機器で水平方向に音を送受信する機器を一般にソナーと呼ぶ。 それに対して、鉛直方向へ音を送受信する機器を魚群探知機またはそれを略して魚探機や魚探と呼ぶ。 魚群探知機は当初その名前のとおりに、魚群（魚群以外のものあるが）を探知することを目的とした機器であった。 1970年代にノルウェーのSIMRAD社が魚量の推定を目的としたScientific Echo Sounderを販売した。このとき、日本語では「科学魚探」と紹介された。 その少し後に、弊社は生簀の魚数を計測することを目的とした「魚数計」の研究開発を行い、これをベースとした計量魚群探知機を販売した。このときの機器の目的は魚群を探知することではなく、魚体長及び魚量の推定であった。 この様に40年ほど前から魚群探知機（魚探機、魚探）という名称は、「探知」にとらわれず、鉛直方向に送受信し魚に関する情報を得る機器の総称となっている。 最新の魚群探知機は魚の体長を表示する機能を持ち、「魚体長魚探」という名称としている。 以下にこの魚体長を推定し表示する機能を持った魚群探知機について記す。