UAE，カタール大増産でLPガスグラット時代へと突入

摘要

（財）エルピーガス振興センター（理事長·武内正明コスモ石油ガス会長）の第16国研究成果発表会が9月14日，東京都港区の発明会席大ホールで開催された。 生憎の暴風雨の中，例年に比べると聴講者の出足は鈍く，開始時には150名程度にとどまっていたが，午後からは増加，二百数十名が熱心に耳を傾けた。 今年は午前の部が「石油ガス開発等供給多様化調査」の発表に充てられ，①LPガス国際市場動向について，②中東調査（UAE，カタール，サウジアラビア），③インド調査，④北米調査の報告が行われた。既に少しずつその全容が明らかになってきていたが，2007～2008年を境に国際LPガス市場は大きく様変わりする。UAEとカタールのLPガス輸出供給力が飛躍的に増大するのだ。 逆にサウジアラビアのそれは国内の石油化学産業での原料用需要の拡大から縮小していく。 しかし，前2カ国の供給増大が圧倒的であることから，世界的に大幅なLPガスグラット時代が到来することとなる。 サウジアラビア主導の現行価格フォーミュラであるCPも大きく変わるか，ことによると消滅することも考えられる。このことを生産·輸出インフラ整備までも含めて中東3カ国を調査·検証してきたのが「③」の「中東調査」。同センターの谷尾恭一総括主任研究員の報告を概要の形で紹介する。 各国のLPガス増産プロジェクトなどの具体的内容は図表で示し，そのコメントが文章で述べられるという形となっている。