厳冬もプロパン消費増につながらず＝1月分LPガス需給概況＝

摘要

1月のLPガス需要は前年同月比1．8％減の1，571千トンとなった。－般用のプロパンは前年並みとなったが，同ブタンは大幅前年割れとなったほか，輸入船直納分も化学原料用19千トンにとどまった。1月の気温は平年に比べても前年同月に比べても低かったのだが，その気温の低下がプロパンの需要増加にはつながらず，一般用は前年同月比0．3％の微増にとどまった。都市ガスの家庭用需要は同1．3％増となったのだが，どうもLPガスは寒さの恩恵が乏しかったようだ。一方供給は，国内生産が46万トン，輸入が112万トンの合計157万トンと前年を7．3％上回った。12月中にかなり在庫水準が低下してきたために，輸入元売では1月にスポット手当てに出たところもあったし，12月入着予定の船が1月にズレ込んだことも輸入量を3カ月ぶりに100万トン起とした。1月は供給と需要がちょうど同じ量となった結果，月末在庫は横ばいの202万トンとなった。しかし，前年同月末比では108．4％とまだ前年を大きく上回った。これは前年1月在庫が低水準だったため。一方，1月のLPガス輸入通関CIF価格は77，830円／トンと前月比5，652円の続騰となった。12月CPが大幅上げの905～945ドルとなったためだ。これで4カ月連続の上げとなった。元売各社の3月仕切改定は，2月のCP大幅下落を反映してプロパンが10，000円／トン前後の下げ，ブタンが9，200～9，800円／トン程度の下げとなった。