低炭素社会への寄与と競争力問題に挑んだ「IJPガス国際セミナー2011」（1）

摘要

2月24～25日に「LPガス国際セミナー2011」が東京都港区新橋のホテルを会場に開かれた。主催は（財）エルピーガス振興センター。資源エネルギー庁が支援している。このセミナーは今回で第16回目だが，この前身である日本-サウジLPガスセミナーやアジア消費国セミナーなどが行われており，これらも加えると20回目の国際セミナーということになる。現在では，世界のいくつかの国でこうしたLPガスセミナーが行われているが，産ガス国·消費国などのプレゼンテーションとそれへの一般聴衆も参加した討議が，2日間の全日程を通して行われるセミナーは東京だけ。海外からの参加者も回を重ねるにつれて増加。今回も海外から120人，国内から400人の合計520人が参加する－大イベントとなった。第一会場だけでは収容し切れず，第二，第三会場では大型スクーリンに映し出される様子をみながらの参加となった人も多かった。今回のセミナーのテーマは「低炭素社会の実現に向けたLPガスの役割と競争力」。プレゼンテーションのプログラムを紹介すると，基調講演がパーヴイン＆ガーツ社上席副社長のケン·オットー氏「世界のLPガス業界の将来」，経済産業省石油流通課企画官の岡村雄治氏「日本のLPガス政策について」，日本LPガス協会古薗雅英氏「LPガスが築く低炭素社会」，韓国SKガス常務理事タエヒュン·クウォン氏「韓国のL PGマーケット；成功と挑戦」，カタール·タスウィーク社販売担当取締役のマーク·アレン·トウロゴヴイツチ氏「LPガス需給；カタールの見通し」，中国C1エネルギー情報ディレクターのリヤオ·ナ氏「中国LPガスマーケットの展望；石油精製業拡大と天然ガス進展の狭間で」，BWグループCEOのアンドレアス·ゾーメン·パオ氏「LPガスマーケット；変革の時」，イラン国営石油石油製品マーケテイング部長のK．ベイタリ氏，石油製品マーケテイング部シニア·トレーダーのA．ロスタミ氏「イランのLPガス展望」（代理出席），インド国営石油LPG販売チーフ·マネージャーのジャヤデヴァン·プティエダット氏「インド農村部へのL Pガスの普及」，サウジアラムコ社シニア·マーケテイング·マネージャーのサミール·M·スンパワ氏，石油販売·供給ロジスティック·マネージャーのバデル·I·アル·バズルール氏，サウジペトロリアム東京副支社長阿部拓朗氏，顧問小池栄樹氏「サウジアラムコLPガスの近況」，世界LPガス協会プロジェクト·ビジネス·プラクティス担当理事デイヴィット·タイラー氏「低炭素社会に貢献する卓越したエネルギーLPガス」，ケミカル·マーケット·アソシエイツCEOグレン·スミス氏「中東でのオレフィン原料の動向」，タイ国営石油国際貿易·経営企画統括責任者ピパット·スバナジャタ氏「タイLPガスの見通し」。これらの中からまずはケン·オットー氏基調講演を紹介することとする。