“新·新統合”最終合意JXホールサイングス来年4月発足へ

摘要

昨年12月に経営統合で基本合意していた新日本石油と新日鉱ホールディングスは10月30日，それぞれの取締役会の決議に基づき，経営統合契約（本契約）を締結し，統合持株会社設立のための株式移転計画を作成したことを発表した。来年4月1日に新たに設立される統合持株会社は「JXホールディングス㈱」。初代社長には高萩光紀新日鉱ホールディングス社長が，初代会長には西尾進路新日石社長が就任することが決まった。傘下にエネルギー（石油），資源，素材の有力会社を収め，連結売上高10兆円を超える超巨大企業グループが誕生する。新日石，新日石精製，ジャパンエナジーが合併して設立される「JX日鉱日石エネルギー腺」」（社長?木村康新日石取締役常務執行役員）は来年7月の発足後，2011年3月末までに約40万白Dの精製能力を削減，その後20万BDを追加削減し，遅くとも2015年3月未までに製油所能力を現在の3分の2に縮小する。トップ企業の決断で他社も同様の設備廃棄に動けば，需要減時代に見合ったスリム化が一気に進展する期待が高まる。また，低炭素社会の到来を見据え，燃料電池や太陽光発電などの新エネルギー事業にもこれまで以上に注力し，この分野でも世界に冠たるリーディングカンパニーを目指す。統合によるシナジー効果は当初600億円，2015年3月末までに更に400億円を積み上げる予定。当日，記者会見した両社首脳は，「石油業界全体の発展，わが国のエネルギー·資源·素材の安定供給，地球環境づくりに貢献していく」（高萩社長），「お客様のニーズに応える総合エネルギー企業として，ベストプラクティスを実践し，今以上にお客様のご期待に沿えるよう頑張りたい」（西尾社長）と抱負を述べた。（11月2日記）