新日石と新日鉱HDが経営続合石油·非鉄·素材の総合メーカー誕生へ

摘要

新日本石油と新日鉱ホールディングス（HD）の両社は，経営統合を行うことで合意し，12月4日に覚書を締結した。 来年3月を目処に経営統合の「本契約」を締結し，10月に統合持株会社を設立，経営統合を実現する。 2010年4月には，石油精製販売，石油開発，金属事業を柱とする中核事業会社を設立，現在の新日本石油，ジャパンエナジーを統合し，日鉱金属も傘下に収める。同日，記者会見した新日石·西尾進路，新日鉱ホールディングス·高萩光紀両社長は経営統合により，年600億円から1,000億円のシナジー効果を挙げるため，聖域なき合理化，効率化を徹底するとともに，その一環として，統合後2年以内に原油処理能力を40万バーレル／日（既決分込み）削減する「劇的な事業変革を実現」する方針を明らかにした。 今年10月に九州石油と合併したばかりの新日石だが，経営環境の構造的変化に先手を打ち，より大型のパートナーとの再編に踏み切った。 統合後の売上高は約13兆円，ガソリン販売シェアは35％と，他を圧倒する規模となり，まさに"メガバンク"ならぬ"メガ元売"の誕生となる。 最大手新日石が自ら動いた経営統合劇 Ｍ瑯I他社は新日石のこの"仕掛け"にどう反応するのか。1999年の日石，三石の合併以来，10年ぶりの集約再編は，数年後の業界地図を大きく塗り替えるきっかけとなるかもしれない。