急騰止まらぬ石油·LPガス市場＝原油90ドル·CP720ドル突破も＝

摘要

石油価格の急騰がとどまるところを知らない。 原油WTI市況は15日のNYMEXで終値86.13ドル／バートル，高値86.20ドルとともにこれまでの記録を大きく上回る史上最高値となった。 市場では83ドルまで上げていても「85ドルが壁になるだろう」とみていたが，アッサリとこの「常識」を覆し86ドルまでもっていった。 NYMEX閉場後の時間外取引では86.71ドルと更に上昇，「90ドル突破も近いぞ！ 」と誰もがこれまでにない緊張感で市場の動きを注目している。原油ばかりではない。当然のことながら石油製品市況も一斉急騰だ。 NYMEXのヒーティングオイルは前日比6.08セント上げの230.72セント／ガロン，ガソリンは同7.24セント上げの215.75セント／ガロンとなった。 ヒーティングオイル高値は230.80セントとNYMEX上場（1983年）以来の最高値に付けた。 天然ガスも凄い。 前日比0.471ドル上げの7.445ドル／百万Btuで引けた。 NYMEXのプロパンも前日比2.50セント上げの144.75セント／ガロンとなった。 ドル／トン，換算754ドルだ。 原油がベースのエネルギー市場だから，原油が高騰すればあらゆるエネルギーにそれが波及していくことは避けられない。 つい1カ月前の本誌で記者は「何が原油を80ドルに急騰させたか」を問うたが，「何が原油を86ドルに急騰させたか」を改めて問い直さなければならなくなった。