バイオエタノール導入で品確法改正へ混和業者の登録制と品質確認制度創設

摘要

総合資源エネルギー調査会石油分科会「次世代燃料·石油政策に関する小委員会」（委員長·橘川武郎一橋大学院商学研究科教授）は7日，バイオ燃料の現状評価と導入に向けた中間とりまとめ（報告案）を行った。パブリックコメントを求め，若干の加筆補正を加え，来年1月の石油分科会に報告する。バイオマス燃料については，わが国では京都議定書目標達成計画で，平成22年度（2010年度）までに，バイオエタノールを含む輸送用バイオマス燃料を原油換算50万kl導入することになっている。しかし，それ以降の中長期的な取組み方針はまだ固まっていない。 バイオ燃料の食糧·生態系に与える影響や，コスト，輸入，一国産双方の供給安定性など，すべての面で未解決の課題があり，CO_2削減効果で遥かに勝る電気自動車や燃料電池自動車といった次世代自動車の開発動向とも絡んでくる問題だからだ。 中間とりまとめでは，こうしたバイオ燃料の中長期的な方向性と，当面の取組みを打ち出し，①食糧と競合しないセルロース系原料の活用を可能とする技術革新，②足下のバイオ燃料導入の動きに対する法制面の整備－の2つの必要性を示した。 品確法改正は品質確保の観点から，エタノール燃料（エタノール，BDF）を混和する事業者はすべて登緑制とし，品質確認義務を負わせる。 これに伴い，立入検査や試買分析，行政指導·処分，他省庁との連携など，品確法の執行も強化する。 更にエタノールやBDF自体の品質規格もJIS親格化により，適切に管理する。 エネ庁では，これらの品確法改正案をまとめ，来年度の通常国会に提出，来夏以降の施行を目指す方針だ。 以下，「バイオ燃料の今後のあり方について」の中間とりまとめを，内容を一部割愛して紹介する。