値下げ調整消える6社は値上げに燃料価格10社とも振り出しへ戻る

摘要

1～3月の輸入燃料価格から計算した各社の平均燃料価格は，10社とも燃料費調整を必要としない「調整バンド」の範囲へ戻った。原油と石炭のドル建て価格が値上がりしたため，円高·輸入コスト安という為替環境をもってしても円建て輸入価格の値上がりを食い止められなかった。 　 この結果，10社の料金単価は料金改定時の単価へ戻るため，現在（4～6月検針で）値下げ調整を行っている北海道電力と北陸電力，中国電力，四国電力，九州電力，沖縄電力の6社では，7～9月検針分の電気料金は値上がりし，既に改定時の単価に戻っている4社は据え置きになる。 　 4～6月検針料金から値上げになる6社の引き上げ幅は9銭～33銭／kWhで，標準的な家庭での値上がり額は月23円～107円と発表されている。 　 原油と石炭，為替の相場はその後，一段とコストアップ基調へ動いていることから，4～6月に輸入·通関される燃料価格の上昇を招く懸念が強まっている。 とりわけ，年度替わりの価格交渉で大幅な値上がりを呑まされたことによって長期契約玉が大幅に値上がりする石炭は，石炭使用比率の高い電力会社の平均燃料価格を押し上げることになる。 ·长Δ筏骏偿攻茸礇rでは，10～12月検針分で値上げ調整が必要になる会社が出てくるほか，期待されていた料金引き下げ改定の時期が先送りされる可能性まで出ているかもしれない。