センサ·アンテナ用インク～壁紙やポスターから発電できる電磁波発電マテリアルとしての可能性

摘要

私どもの研究室では，無線センサネットワークを低コストで実現する技術の研究開発を進めてきました。低コストで，という意味は2通りあります。一つは運用コスト。無線センサネットワークとはいわば，通信機能付きの小さなコンピュータが湿度や明るさや建物の歪みといった様々な情報をセンシングし，情報を無線で送り合うというもの。当然小さなコンピュータなので電力を消費します。ところが電池を搭載したのでは定期的に交換する手間が発生するので，これを空気中に漂っている電波から給電することで解消しようというのが一つ目のアイディアです。