CFRPの量産車への適用--自動車メーカーによる自動車材料への新しい試み

摘要

20世紀は自動車が発明され，発展してきた「自動車の世紀」と言われている。自動車は多くの人が自由に移動できるモビリティ手段として文明社会発展に重要な役割を果たしてきたが，その発展·普及に伴い様々な課題の直面してきた。特に近年はエネルギの枯渇と地球温暖化問題が自動車にとり重要な課題となっている。この対策としてエンジンを始めとする効率の改善や代替動力の開発や，車両全体での消費量低減が進んでいるが，その中でも車両の軽量化はその効果が大きく注目されている。この10年は特に動力系の新技術投入による燃費改善効果は目覚ましいものがあったが，反面一層の性能改善には多大なコスト上昇を伴うようになってきており，これまではコスト面からもあまり進んでいなかった車体の材料転換も現実的なものになりつつある。