液滴粒径の大きいノズルを用いた果樹への静電農薬散布実験

摘要

このような問題点を解決するための望ましい手法のひとつとして静電農薬散布が挙げられる．静電農薬散布とは，散布する農薬微粒子を人工的に帯電させ，静電気力により目的の作物に向かい運動，付着させる噴霧方法である．また，近年農薬の飛散（ドリフト）が問題とされており，その対策として従来よりも粒径が大きいドリフト低減型ノズルが市販されている．本研究では慣行ノズル（平均粒径約50μm）とドリフト低減型ノズル（平均粒径約100μm）を用いて静電散布時の付着量の差異を調査する．散布は栽培果樹（ニホンナシ）に対して行い，接触帯電，誘導帯電双方に対して調査を行った．