樹枝状介在物の運動挙動

摘要

溶鋼中から非金属介在物を除去することは製鋼において重要な課題である。 介在物除去法として電磁気力の応用が注目されているが，微細な介在物を移動させるには介在物どうしを合体させ体積を増大させる事が課題である。 先に，我々は，樹枝状介在物は合体しやすく，球状介在物は合体しにくいことを報告した。本研究では，介在物の形態に応じた衝突·合体機構を明らかにするため，樹枝状の介在物を摸擬する繊維充填構造を有する粒子（有孔粒子）および球状の介在物を摸擬する粒子内に空隙のない粒子（無孔粒子）を用い，その衝突挙動を観察した。 また，このモデル実験結果に基づいて充填構造を有する有孔粒子の運動方程式を導出した。