VOC排出抑制技術の種類と特徴

摘要

以上のように、VOCの排出抑制対策としては、まず、操作の改善と使用設備の改良を行うことでかなりの効果が上げられる。さらに、原材料を低VOC化または無VOC化すれば根本的な削減ができる。 また、排ガスの回収処理や分解処理も効果的であり、様々な方法が開発·実用化されている。 これらの方法の特色と効果を十分に理解して、適切に組み合わせれば、想定されるよりも経済的にVOCの排出量削減が可能であるだけでなく、VOCの使用（購入）量の削減と回収溶剤の再利用（燃料としての再利用を含む）によって、対策のための設備の償却費や維持管理費以上の収益が上がっている例もある。なお、当研究室では、環境省や経済産業省、および一部の先進自治体で推奨されている事業者による自主測定のための「事業所近傍大気中VOCの測定·評価マニュアル」を編集、発行することとしているので、VOCの排出量削減効果を周辺大気で確認することなどに活用されることを期待する。 また、横浜国立大学発ベンチャー（有）環境資源システム総合研究所でVOC削減対策や測定·評価についての技術開発やコンサルティングを行っているので必要な方は連絡、相談されたい。