マイクロ波誘導プラズマPT1000によるエアロゾル粒子および粉体の分析

摘要

前処理を必要としないHeプラズマを用いた固体のダイレクト発光分析装置が実用化された。 操作も全て自動化されており、複雑な前処理や高度な専門知識を必要としないことから、分析には素人の技術者やオペレーターが簡単に自由に使うことの出来る画期的な装置である。 その迅速な測定手法は半導体のクリーンルームでは汚染物質の特定や制御に実績をあげており、また大気のSPM（粒子状汚染物質）や自動車排ガス、土壌粒子等の環境評価では粒子の起源解析や生成プロセスの解明が期待されている。最近では、トナーや電池等の機能性材料の性状評価が可能なことから、多数の粒子の形態や表面状態を評価する新しい分析手法として、急速に用途を拡大している。 本装置は固体のダイレクト分析法として迅速、簡便さに加え、従来の分析手法にはない新しい切り口が評価され、サンプリング手法の開発に伴い用途は更に広がることが期待される。