TFSA系中温溶融塩中におけるリチウム二次電池用負極材料の充放電特性

摘要

リチウム二次電池は高いエネルギー密度や優れたサイクル特性を持ち、携帯電話やパソコンなどの小型電子機器を中心に広く普及している。一方、最近は、電気自動車や定置用などの大型蓄電デバイスへの応用が進められており、より高い安全性、耐久性、出力密度が求められている。出力密度を向上させるには作動温度を高くし、電極反応速度やリチウムイオン輸送能を高くすることが考えられるが、従来の有機溶媒系電解液では耐久性および安全性の観点から実現は難しい。そこで、不燃性·不揮発性や高い電気化学的·熱的安定性を特長とする中温溶融塩を電解質として用いる検討が行われている。