ゼオライトベータの結晶化におけるシリケートネットワークの構造変化

摘要

本研究では，テトラエチルアンモニウム（TEA~+）塩を構造規定剤としたゼオライトベータの結晶化過程を検討するために，ドライゲルおよび生成物についてSPring-8のBL04B2にて高エネルギーX線回折測定を行い，ゼオライトベータの結晶化過程におけるシリケートネットワークの中距離構造の変化を観察した。 ゼオライトベータへと結晶化するドライゲルには，TEA~+により安定化された二重3員環（D3R)，またはD3Rが構造変化した'4-2'型secondary building unitが含まれていることを見出した。 またD3Rが構造変化してゼオライトベータの前駆構遷となり，ゼオライトベータへと結晶化する，形成過程を考察した。