水とメタンからの光触媒的水素生成

摘要

流通光触媒反応装置でPt/TiO_2光触媒に水蒸気とメタンを供給し光照射を行ったところ，H_2とCO_2がモル比4：1で生成する反応（2H_2O＋CH_4→4H_2+CO_2，ΔG＝113kJ/mol）が室温で選択的に進行することが見出された。 これはメタンを犠牲剤として有効利用し，光エネルギーを水素に変換する光触媒反応である。さらに水の分解反応に高活性を示す既報のランタンドープタンタル酸ナトリウム（La_（0.02）Na_(0.98)TaO_3）は本反応にも有効で，Ptを添加した場合にはPt/TiO_2の2倍の水素生成速度を与えることが明らかとなった。 また，照射光の波長が255nm付近の場合の量子収率は，ある条件で30％と算出された。