多価アミンを固定化したメソポーラスシリカの調製とイオン吸着挙動

摘要

3-アミノプロピルトリメトキシシラン（3-CPTMS）をgraftしたMCM-41，SBA-15，非細孔性シリカの表面を直鎖多価アミン（アミノ基数2から6）と反応させ，多価アミン修飾シリカを調製し，ヒ酸の吸着剤として利用した．MCM-41上での官能基の構造は，多価アミンの大きさに関わらずbicruralおよびbridge 型と帰属されるが，SBA-15 ではアミノ基数2ではlinear型，4以上でbridge型構造をとる．非細孔性シリカでは調べた範囲でlinear型であった．これは，graftされた3-CPTMSの実質的な表面密度の違いにより説明される．この構造の違いは吸着容量に影響を及ぼし，偶数効果（MCM-41基体）やアミノ基数に対しての単調減少（SBA-15基体）などの現象が観測された．