シリカ担持白金含有ポリマーを触媒とするアセチレンの気相ヒドロシリル化

摘要

テトラアンミン白金（II）塩化物のポリエチレングリコール溶液をシリカに担持した触媒を用いて，トリクロロシランによるアセチレンの気相ヒドロシリル化を行った。シリカ担持白金含有ポリマーを触媒に用いると，高いビニルシラン収率（72％）で一定となった。 一方,担持白金錯体触媒や担持白金金属触媒では失活がみられた。 EXAFSの結果から，反応中にアンミン配位子は脱離し，トリクロロシラン由来の塩素が白金に配位すると推測した。 触媒活性のある金属錯体を溶解した液相を担持した触媒（担持液相触媒）に，液相としてポリマーを用いることにより，高活性で寿命の長い触媒が容易に調製できることを見出した。