マグネトロンスパッタ法による可視光応答型TiO_2薄膜光触媒の創製とそれによる水からの水素と酸素の分離生成

摘要

マグネトロンスパッタ法を用い，各種成膜パラメータ（基板温度，成膜圧，基横-ターゲット間距離）の最適条件下で成膜した可視光応答型TiO_2薄膜は主にルチル構造を有し，薄膜表面から内部にかけてO/Ti比が傾斜的に減少する組成の異方性構造を有することがわかった．このような可視光応答型TiO_2薄膜は可視光照射下での犠牲剤を含む水からの水素および酸素生成反応に活性を有し，特に，酸素生成反応に関しては550nm付近の可視光照射下において活性を有することが明らかになった．また，Ti基板上に成膜した可視光応答型TiO_2薄膜光触媒を2槽型セルに適用し，太陽光の照射で水素と酸素の分離生成が確認できた．