ハイドロタルサイトの記憶効果を利用したEgg-shell型高分散担持Ni触媒反応の調製

摘要

ハイドロタルサイト構造の記憶効果(Memory Effect)を利用し、活性金属成分の共存下で触媒粒子の表層のみにハイドロタルサイト構造を再構築させることによって活性金属成分をEgg-shell型に担持させた触媒の調製（s-spc-Ni/Mg-Al）に成功した。 調製された触媒中のNiの分布に対する前駆体Mg-Alハイドロタルサイトの焼成条件が及ぼす影響を検討したところ、焼成温度が低く焼成時の昇温速度が遅いほど粒子表層部でのハイドロタルサイト相の生成がすみやかに進行し、粒子表層部が緻密なハイドロタルサイト相によって覆われるために、粒子内部への硝酸Ni水溶液の拡散が阻害され、この結果、Egg-shell型触媒が効率よく得られたることを見出した。