塗装木質建材からのアルデヒド類およびVOC放散

摘要

木質複合フローリングからの化学物質の放散を明らかにするため、20種類の市販品について、小形チャンバー法によりアルデヒド類および拝発性有機化合物（VOC）放散量の測定を行った。 試験体単位面積当たりの換気量Q/S＝0．23m~3/m~2hにおける気中濃度を求め、厚生労働省が指針値を定めている化学物質については指針値と比較した。 ホルムアルデヒド気中濃度ははとんどのフローリングが指針値より低かった。 アセトアルデヒド気中濃度は半数近くのフローリングが指針値より高かった。 指針値が定められているVOCの大部分は極めて低い気中濃度であった。TVOCの気中濃度は大部分のフローリングが暫定目標値より高く、数種類のフローリングは極めて高かった。 指針値が定められていないVOCでは、一部のフローリングの酢酸エチル、酢酸プチル気中濃度が高かった。使用材料系統別の気中濃度の比較から、これらの化学物質の放散の由来はその種類により異なり、基材用接着剤、基材、着色剤、塗料であることが推測された。