マルチスライスヘリカルCTによる脳動脈瘤の三次元画像

摘要

脳動脈瘤の外科的治療の基本は，親動脈，穿通枝，分岐を温存しつつ動脈瘤の完全なネッククリッピングである．そのためには，術前の動脈瘤と周辺の血管を含め頭蓋底骨などの立体的解剖を熟知して手術に臨む必要がある．また，血管内外科治療の立場からも動脈瘤内腔や，瘤癌の容積などの情報は適切なコイル塞栓の意味からも重要といえよう．その意味でも，動脈瘤の三次元ヘリカル画像は現段階では他の手法に比し，極めて良好な画質が得られる点，術者への情報源としては不可欠な診断法として確立されている．