前頭側頭葉変性症　前頭側頭葉型痴呆運動ニューロン病型(三山型ALS)

摘要

運動ニューロン病は,運動神経を比較的選択的に障害する進行性の変性疾患の総称である.その上つである筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis: ALS)では,思考,記憶など高次機能は保たれたまま,呼吸筋を含む四肢筋力低下を来し,人工呼吸器を装着しなければ数年で死に至る疾患である.運動ニューロン病の定義は,神経細胞の中でも運動神経細胞に比較的選択的に障害が起こる疾患群として概念化されており,運動神経細胞以外の神経細胞の障害で起こる高次脳機能障害は範疇外であった.