中国自動車部品産業の実態分析

摘要

自動車産業は資材調達·製造·物流をはじめ販売·整備など各分野にわたる広範な関連産業をもつ総合産業である．中国が世界の自動車大国と。なったとはいえ，生産効率，安全性，人材面，環境性能などでまだまだ課題は残る．特に自動車部品メーカは日米欧と比較して技術水準や生産面で遅れているとの指摘がある．中国自動車産業については，これまで多くの調査研究がなされてきたが，その多くは自動車メーカや大手部品メーカを中心とした研究にとどまっている．数万社を超える中小部品メーカ（サプライヤ）にまで焦点をあてた調査報告は少なく，その実態はほとんど知られていない．本報では中国自動車業界を支えている中国自動車部品メーカに焦点をあて，中国汽車技術研究中心（CATARC）が集計した．中国部品メーカ（企業約8,000社）のデータを基に，その実態（所在地，納入先，規模など）を調査·分析することを試みた．